回復期で作業療法士としての経験を積んでいく中で、

もっと生活に密着した支援がしたい



退院後の暮らしに深く関わってみたい
と感じたことはありませんか?
そんな思いから、訪問リハへの転職を考える方が増えています。
しかし、訪問リハは“1人で動く現場”というイメージが強く、不安もつきもの。
本記事では、回復期から訪問リハへ転職する作業療法士に向けて、転職のメリットや失敗しないためのコツ、



そして筆者のリアルな体験談まで詳しく解説します。


- OT歴15年以上、急性期OT
- 役職名は、係長
- 転職歴2回
- 回復期→在宅→急性期(現在)
- 2回の転職で年収250万Up
- 面接対策・転職ノウハウを発信
- @yuzu_ot_reha) (


回復期から訪問リハへ転職する作業療法士が増えている背景
回復期で経験を積んだ作業療法士が、
次のキャリアステップとして訪問リハを選ぶケースが増えてきました。
- 回復期での経験を活かした次のステップとして注目
- 働き方やライフスタイルを見直す動きが強まっている
この背景には、働き方や価値観の変化、そして“本当に必要な支援”を模索する動きが関係しています。
回復期での経験を活かした次のステップとして注目
回復期では、ADLの改善に向けて、比較的中長期的なリハビリが行われます。
この期間で得た経験や臨床力は、そのまま在宅リハに応用できる土台となります。
- 評価→目標設定→アプローチ→再評価のサイクル
- バイタル管理やリスク判断の経験
- 家族対応や多職種連携の基本スキル
「回復期で学んだことを、もっと“暮らし”の場面で活かしたい」という思いが、
訪問リハへの転職動機になることは多いです。
働き方やライフスタイルを見直す動きが強まっている
近年では、プライベートとの両立や自分らしい働き方を求めて、
職場選びを見直す作業療法士が増加傾向にあります。
- 拘束時間が長い、業務量が多い病院勤務からの脱却
- 自由度の高いスケジュール調整や直行直帰への魅力
- 1人で判断できる環境への挑戦欲求
こうした変化は、20代後半〜30代のOTを中心に広がっており、



「臨床経験があるからこそ訪問リハで挑戦したい」という流れが生まれています。
作業療法士が回復期から訪問リハへ転職する3つのメリット
訪問リハは、病院とはまったく異なる環境で支援を行う分野です。
回復期で培った経験を活かしながら、
生活の場で“その人らしい支援”を提供できることが大きな魅力です。
- 生活環境での支援スキルが身につく
- 自由度の高い働き方が実現しやすい
- 独立した判断力と臨機応変な対応力が鍛えられる
ここでは、回復期から訪問リハに転職することで得られる代表的な3つのメリットを紹介します。
生活環境での支援スキルが身につく
訪問リハの最大の特徴は、「利用者の生活の場に入って支援ができる」という点です。
実際の住環境で支援を行うことで、
病院では見えなかった生活のリアルな課題にアプローチできます。
- 玄関の段差や浴室の形状など、具体的な生活障害への対応
- 福祉用具・住宅改修の提案と実施サポート
- 家族・介護者への直接的な指導や助言
「実際にできるかどうかを現場で検証しながら支援できる」のは、訪問ならではの大きなやりがいです。
自由度の高い働き方が実現しやすい
訪問リハでは、スケジュールの柔軟性が高く、
比較的自分の裁量で動ける環境が整っていることが多いです。
- 1日の訪問件数や時間割を自分で組めることも多い
- 訪問先への直行直帰、時短勤務、副業OKの職場も増加中
- 定時退社がしやすく、ONとOFFの切り替えがしやすい
「プライベートを大切にしたい」「自分のペースで働きたい」という方には最適な働き方です。
独立した判断力と臨機応変な対応力が鍛えられる
訪問リハは基本的に1人で訪問し、現場で判断して対応するというスタイルが基本です。
この環境に身を置くことで、
判断力・観察力・臨機応変さが飛躍的に鍛えられます。
- 利用者の状態変化への即時対応
- 医師や看護師との報告・連携を自ら主導
- 訪問先でのトラブルやイレギュラーへの現場対応力
回復期で培ったスキルをベースに、



「自分で考えて動けるOT」へと成長したい方にとって、訪問リハは絶好のフィールドです。
訪問リハ転職で失敗しないための3つのコツ
訪問リハはやりがいの大きい分野ですが、
職場によって環境や支援スタイルに差があるため、事前の情報収集が転職成功のカギになります。
- 訪問件数・移動距離などの勤務条件を確認
- 教育体制とフォロー体制の有無を確認
- 自分の価値観に合った事業所を選ぶ
ここでは、回復期から訪問リハへ転職する際に失敗しないための3つのポイントを紹介します。
訪問件数・移動距離などの勤務条件を確認
訪問リハの勤務内容は事業所ごとに大きく異なり、
1日の訪問件数や移動距離、移動手段が負担になるケースもあります。
- 1日6〜7件以上の訪問が求められる事業所もある
- 自転車・バイク・車など、地域によって移動手段が異なる
- 曜日固定や土日勤務が必須の職場もある
「自由に働けると思ったら、むしろ忙しくて帰れない…」というギャップを防ぐには、
見学や面談で実際の勤務スケジュールを確認することが重要です。
教育体制とフォロー体制の有無を確認
訪問は“ひとり仕事”が基本なため、指導体制や同行訪問などの教育環境が整っていないと孤独感を感じやすいです。
- 入職後のOJT・同行期間はどのくらいか
- リスク判断や急変時の相談フローが明確か
- ケース会議やフィードバックの文化があるか
「中途採用でも、初期は2〜3週間しっかり同行してもらえた」という職場もあれば、
「初日から1人訪問だった」という声も。



教育の仕組みがあるかは、必ずチェックしておきましょう。
自分の価値観に合った事業所を選ぶ
訪問リハには、介護保険中心・医療保険中心・小児対応など、
事業所によって方針が大きく異なります。
そのため、「自分がやりたい支援スタイルに合っているか」を見極めることが大切です。
- 医療依存度の高い利用者が多い or 軽度者が中心
- リハビリの枠組み(15分〜60分単位)の違い
- 個別対応が重視されているか、単位優先か
「生活支援を大切にしたかったけど、ルーチン業務が中心だった…」というミスマッチを避けるには、
仕事内容と理念の両方を確認するのがおすすめです。
回復期から訪問リハへ転職した私の体験談


私は以前、回復期リハビリテーション病棟で働いていました。
やりがいもありましたが、
- 退院後の暮らしにもっと関わりたい
- 実際の生活場面を見ながら支援したい
という思いが強くなり、訪問リハへの転職を決意しました。
利用者の生活に深く関われるのが最大のやりがい
訪問リハでは、利用者のご自宅に伺い、
実際の生活動線や家具の配置、家族の介助スタイルなどを見ながら支援します。
回復期では得られなかった「生活のリアル」を知ることができ、



本当に必要なアプローチが何かを考え直すきっかけになりました。
たとえば、トイレ動作の訓練。病院ではできていたのに、
実際の家では段差がきつくてうまくいかないことも。
そんなときに、手すりの位置を調整したり、
動作を変更したりして「うまくいった」ときの達成感は本当に大きいです。
1人で判断する力が鍛えられ、自信につながった
訪問リハの現場では、1人で訪問し、
目の前で起こることに即座に対応する必要があります。
最初は不安でいっぱいでしたが、
今では、
- この人にはこの支援が合う
- このタイミングで主治医に相談すべきだ
といった判断を自分の責任で下すことができるようになり、大きな自信につながっています。
回復期での経験がしっかりと土台になっている
回復期で学んだことは、訪問の現場でも非常に役立っています。
むしろ、「この人に何が必要か」を短時間で見抜く力は、
回復期での経験があるからこそだと思います。



“病院で得たスキルを現場で活かせる”というのは、OTとして非常にやりがいがあります。
まとめ|訪問リハは新たな成長ができるフィールド


訪問リハビリは、作業療法士にとって臨床力と生活支援力を同時に高められる貴重な現場です。
回復期で身につけた知識と技術を土台に、
実際の生活環境で“本当に必要な支援”を届けることができます。
「1人で判断する」「自由な反面、責任も大きい」そんな訪問リハですが、
“現場での判断力を磨きたい”“生活支援を極めたい”という方にとっては、
理想的なキャリアパスとなるでしょう。
迷ったらまずは見学や情報収集から。



あなたらしい働き方が、訪問リハにはきっとあります。
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