
作業療法士で年収1000万円なんて無理…
そう思っていませんか?
確かに平均年収から見れば簡単ではありませんが、実は達成している人も存在します。
この記事では、作業療法士が年収1000万を実現するための3つのステップを具体的に解説。
さらに、実際に高収入を得ているOTたちの働き方や事例も紹介します。
「勝ち組」と言われる生き方には、
年収だけでなく、自由な時間ややりがいといった要素も含まれます。



収入を伸ばしたい、将来の選択肢を広げたいと考える方にとって、必見の内容です。


- OT歴15年以上、急性期OT
- 役職名は、係長
- 転職歴2回
- 回復期→在宅→急性期(現在)
- 2回の転職で年収250万Up
- 面接対策・転職ノウハウを発信
- @yuzu_ot_reha) (
作業療法士で年収1000万円は現実的か?平均年収と比較して検証
「作業療法士で年収1000万円なんて本当に可能?」
この問いに対して、多くの人が半信半疑かもしれません。
しかし、現実として達成している人も確かに存在します。
- 現在の平均年収と業界全体の相場
- 年収1000万はどれほど高い水準か?
- 到達している人の割合や背景とは
まずは、現在の平均年収とその上で年収1000万がどれだけ高い水準なのかを見ていきます。
現在の平均年収と業界全体の相場


厚生労働省の「賃金構造基本統計調査(令和5年度)」によると、
作業療法士(OT)の平均年収は約432万円程度とされています。
この数値は、地域や経験年数によっても異なりますが、おおむね以下のような分布になります。
経験年数 | 平均年収(全国平均) |
---|---|
1〜3年 | 約350万前後 |
5〜10年 | 約400万〜450万前後 |
10年以上 | 500万前後(役職ありで600万超も) |
つまり、年収1000万円というのは平均の約2.3倍に相当する水準です。
年収1000万はどれほど高い水準か?
では、作業療法士において年収1000万がどれほど“非現実的”に感じられるかというと、
実際には「病院勤務のままではほぼ不可能」に近いといえます。
なぜなら、病院や介護施設における給与体系には以下のような限界があるからです。
- 昇給幅が非常に小さい(年間1〜3万円程度)
- 管理職になっても上限は600〜700万円程度
- 成果報酬型ではないため努力が年収に直結しにくい
したがって、年収1000万は「別ルート」を通る必要がある収入ラインとなります。
到達している人の割合や背景とは
実際に年収1000万円を達成している作業療法士は、全体の1%以下と見られています。
ただし、そうした方々にはいくつかの共通点があります。
- 訪問リハビリや自費リハにシフト
- 起業・経営による収益化
- 講師業や情報発信を通じて副収入を確保
- 独立してブランディングを確立
つまり、「病院勤務の延長線上」ではなく、キャリアチェンジや複数収入源の確保が大前提なのです。


年収1000万を目指すための3つのステップ
作業療法士として年収1000万円を実現するためには、
「昇給を待つ」のではなく、自らキャリアと収入の軸をシフトする戦略的な行動が必要です。
- キャリアの軸を変える:訪問リハ・自費リハへの転向
- 組織から独立する:起業・経営・フリーランスとして動く
- 情報発信・教育分野で副収入を得る
ここでは、私が実際に取材・調査・自身の経験を通して見えてきた「3つの成功ステップ」を詳しく紹介します。
キャリアの軸を変える:訪問リハ・自費リハへの転向
まず最初に注目すべきは、「訪問リハビリ」や「自費リハビリ」への転向です。
これらの分野は単価が高く、成果=報酬に直結しやすい構造になっています。
訪問リハの特徴
- 1件あたり約3,000〜5,000円の報酬(保険点数)
- 1日6〜8件まわせば、月収60〜80万円も可能
- 委託契約(業務委託)であれば、病院より高い取り分が得られる
自費リハの可能性
- 利用者1人あたり1回8,000〜15,000円の設定も可能
- 保険外なのでサービス設計の自由度が高い
- SNSや口コミで集客できれば、施設を持たずに運営も可能
実際、私は週末のみ訪問リハ委託をしていた時期があり、副収入だけで月20万円を超えたこともあります。



本業+αの収入を目指すには、この選択は非常に有効です。
組織から独立する:起業・経営・フリーランスとして動く
次のステップは、組織の枠を超え、自らサービスを展開することです。
- 自費リハビリ施設の開業
- リハ特化のパーソナルジム経営
- 医療福祉系ベンチャーの立ち上げ
- フリーランスOTとして訪問や講師業を受注
開業にはリスクもありますが、
月100万円以上の収益を出しているOT経営者は全国に多数存在しています。
特に最近は、小規模で低コストの「シェアサロン型」「出張専門型」なども登場しており、
初期投資を抑えてスタートできるモデルも増えてきました。
私の同期で月100万円を安定して稼ぐOTは、
情報発信・教育分野で副収入を得る
3つ目のステップは、「個人の発信力」を活かして収入を得る仕組みの構築です。
- SNSやYouTubeでの専門情報発信
- noteやブログでの有料記事販売
- 専門学校や企業研修での講師依頼
- オンラインサロンや教材販売
これらは「すぐに100万円稼げる」ものではありませんが、積み上げ型の資産になるのが強みです。
実際にInstagramでフォロワー2万人の作業療法士は、
企業案件+講演依頼+コンテンツ販売で月50万円以上の副収入を得ていると話していました。
以上のように、作業療法士が年収1000万円に到達するには、
- 訪問・自費リハで単価アップ
- 起業・経営で主軸を作る
- 発信・教育で副収入を築く
という多角的なキャリア形成が必要不可欠です。
年収1000万円を達成した作業療法士の成功事例





本当に作業療法士で年収1000万円を達成している人なんているの?
そんな疑問を持つ方のために、
実際に目標を実現した3人のOTのリアルな事例を紹介します。
訪問リハで月収80万円超を実現したAさん
Aさんは40代男性。
以前は一般病院の常勤OTとして働いており、年収は約420万円ほどでした。
転機は、知人の紹介で「訪問リハの業務委託」に切り替えたこと。
- 1日6〜7件を訪問(1件5,000円×月120件以上)
- 曜日や時間を自由に調整し、月収は平均80〜90万円
- 稼働日を絞って週4勤務で完結する週もあり
訪問リハは「効率と単価の高さ」が武器。
Aさんは交通費・移動ルートの工夫により無理なく高回転を実現。
結果、年間収入は1000万を安定的にキープするようになりました。



「病院勤務では想像できなかった世界。努力と管理次第で働き方の自由も収入も両立できる」と語ってくれました。
自費リハビリ起業で黒字経営を続けるBさん
Bさんは30代女性OT。
地域に「自費リハ専門のパーソナルリハ施設」を開業し、完全予約制で個別対応を行っています。
- 単価は1回12,000円(60分)で高単価設定
- 週5日営業・1日4〜5件の施術で月売上約100万円
- パートスタッフや管理業務を委託し、自身は顧客対応に集中
開業初期こそ集客に苦労したそうですが、
Instagramでの発信や無料相談イベントを継続した結果、半年後には紹介だけで予約が埋まる状態に。
現在は売上1,200万円/年を超え、
経費を引いても年収ベースで1000万円以上を達成しています。



「保険に縛られず、やりたい支援ができている。責任もあるが、満足度も高い」と話してくれました。
SNSと講師業で収益化に成功したCさん
Cさんは20代後半、若手の男性OT。
臨床経験はわずか3年目でしたが、
SNSで「作業療法士のスキル共有アカウント」を立ち上げたことがきっかけで人生が激変。
- フォロワーは累計3万人以上
- 月1回のオンライン講座で1回5,000円×100人規模
- note記事・教材販売・研修講師依頼も増加
実際の臨床は週2日パート勤務に留め、SNS経由の売上が月40〜60万円に到達。
年収換算で900〜1,100万円ほどを維持しています。



「自分の経験を誰かの学びに変えられる。好きな働き方で生きていけるのが何よりの勝ち組」とのこと。
このように、
年収1000万円を達成している作業療法士は「臨床の延長線」ではなく、
高収入だけが勝ち組ではない?自分に合った働き方を考える
年収1000万円を目指すことは、確かに1つの「勝ち組」モデルです。
しかし、すべての作業療法士にとって、それが“理想の働き方”かというと、必ずしもそうではありません。
- 年収よりも優先したい「やりがい」「自由度」
- 過労や責任リスクとのバランス
- 人生設計としての“勝ち組”の定義とは
ここでは、「本当の勝ち組とは何か?」をお金以外の視点から考えてみます。
年収よりも優先したい「やりがい」「自由度」
作業療法士という職業は、「誰かの生活の質を支える」ことが本質です。
それゆえ、多くのOTが仕事の中で「やりがい」や「充実感」を感じています。
実際、私がヒアリングした中には、
- 「年収500万円でも、子どもと過ごす時間を優先したい」
- 「利用者との長期的な関係性にやりがいを感じている」
という声も多くありました。
「仕事に追われて健康を損なう」「経営責任が重い」などのプレッシャーも伴います。
収入と同じくらい大切なのが、時間の自由・精神的ゆとり・ライフスタイルとのバランスです。
過労や責任リスクとのバランス
とくに訪問リハや自費リハで高収入を目指すと、
- 土日も稼働が必要
- 予約管理や売上管理が自分の責任
- 休むとその分収入ゼロ
といった「見えない負荷」が増えます。
これは個人事業・フリーランスの宿命でもあります。
そのため、「月収50万円でも週休3日」の働き方を選ぶ人も増えています。
働き方と生活のバランスが崩れると、心身に負担がかかり、結果として「長く続けられない」リスクも。



年収だけでは測れない、“健康と継続性”も大切な要素です。
人生設計としての“勝ち組”の定義とは
結局のところ、「勝ち組」とは、自分の価値観に合った人生を送れているかどうかに尽きます。
- 家族との時間を大切にしたい
- 専門性を高めて尊敬される存在になりたい
- 独立して自由に生きたい
- 収入を増やして将来の不安を減らしたい
このどれもが“勝ち組”であり、他人と比べる必要はありません。
年収1000万円は魅力的な目標です。
ですが、それを追うことが“義務”ではなく、



あくまで選択肢の一つとして、自分らしい働き方を見つけることが大切です。
今からできる!収入アップのための準備とスキル習得
年収1000万円を目指すかどうかに関わらず、
作業療法士として「収入の選択肢」を増やしておくことは人生の安心材料になります。
- 副業や資格取得で将来の選択肢を広げる
- マーケティングや経営スキルを学ぶ意義
- 発信力を高めて“個人ブランド”を構築する
ここでは、将来の可能性を広げるために、今すぐ取り組める3つの行動ステップをご紹介します。
副業や資格取得で将来の選択肢を広げる
まず取り組みやすいのが、現職を続けながら副業や資格取得に挑戦することです。
具体例
- 訪問リハの副業:土曜だけ1日5件で月5〜10万円
- 心理・福祉系の資格:メンタルヘルス・介護支援専門員など
- パーソナルトレーナーやピラティス資格:自費リハとの相性抜群
資格は一見遠回りに見えますが、専門性を広げることで「掛け算のキャリア」が築けます。
たとえば、作業療法×メンタルケア=企業での研修講師、
作業療法×ピラティス=女性向け自費リハ…と応用が効きます。
マーケティングや経営スキルを学ぶ意義
次に大切なのが、「サービスを売る力=マーケティング」の学習です。
多くのOTが「良い技術があれば人が集まる」と思いがちですが、
それを“届ける力”がなければ収益にはつながりません。
学びたい分野
スキル | 学習方法例 |
---|---|
マーケティング | YouTube講座/書籍(例:沈黙のWebマーケティング) |
集客・ブランディング | SNS活用/プロフィール設計/Canvaでデザイン制作 |
経営マインド | 起業系YouTube/中小企業診断士講座 |
私の同期OTも、SNSやブログ、LP(ランディングページ)の設計を学ぶことで、
自費サービスへの問合せ数が増え、月収が大きく改善しました。
発信力を高めて“個人ブランド”を構築する
最後に重要なのが、「発信力=自分を知ってもらう力」です。
今の時代、「作業療法士だから」ではなく、
「○○に詳しいOT」としての専門性や人柄が評価される時代です。
- SNSでの専門情報発信
- noteやブログでの体験シェア
- オンライン講座や勉強会の開催
こうした活動は最初こそ反応が少なくても、
◎収入アップに向けた3ステップまとめ
行動 | 内容とポイント |
---|---|
副業・資格取得 | 小さく始めて本業を邪魔しない範囲で実行。強みを増やす |
経営・集客の勉強 | 専門性を「収益化」できる力をつける。知識×実践で差がつく |
発信によるブランディング | 自分の価値を発信し、他者と差別化。影響力が収入につながる可能性もある |
無理に年収1000万円を目指さなくても、
「年収+副収入=豊かさ」「自分らしい働き方=勝ち組」という視点を持つことで、
人生はもっと柔軟に設計できるようになります。
まとめ|OTが年収1000万円を目指すには戦略と行動がカギ


作業療法士として年収1000万円を目指すことは、決して夢物語ではありません。
ただし、従来の病院勤務の延長線上では実現は難しく、キャリアの軸を変える明確な戦略と行動が必要です。
高収入を実現した作業療法士の事例を通じて、
自分の可能性に挑戦している姿や、働き方の選択肢が広がっていることを実感されたのではないでしょうか。
ただし、年収だけが“勝ち組”の定義ではありません。
まずは「今の自分にできる一歩」から。



あなたの未来は、今日の選択から始まります。

