
もっと専門性を高めたい



スキルアップできる環境に身を置きたい
そんな思いから、大学病院への転職を考える作業療法士が増えています。
一方で、業務量の多さや学会発表の負担など、
理想と現実のギャップに不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、実際に大学病院で働いた経験や現場の声をもとに、
作業療法士が大学病院で働く際のメリット・デメリットを徹底解説。
転職を検討している方が「自分に合っているかどうか」を判断できるよう、ポイントをわかりやすく紹介しています。



専門性とキャリアを磨きたい方は、ぜひ最後までご覧ください。


- OT歴15年以上、急性期OT
- 役職名は、係長
- 転職歴2回
- 回復期→在宅→急性期(現在)
- 2回の転職で年収250万Up
- 面接対策・転職ノウハウを発信
- @yuzu_ot_reha) (
作業療法士が大学病院へ転職する背景とは?
大学病院への転職は、単なる職場変更というよりも、
「専門性を伸ばしたい」「キャリアを築きたい」といった強い目的を持った選択肢です。
- なぜ大学病院を選ぶ人がいるのか
- 求人の特徴と採用条件の傾向
ここでは、なぜ作業療法士が大学病院を目指すのか、その背景や採用の特徴を見ていきます。
なぜ大学病院を選ぶ人がいるのか
大学病院は、作業療法士としての“知識・技術・経験”を総合的に高めたい人にとって、最適な環境といえます。
- 症例数が豊富かつ重度・難解なケースが多い
- 最新のリハビリ技術や研究成果に触れられる
- 指導体制・教育環境が整っており成長しやすい
このような背景から、特に以下のような層に人気があります。
タイプ | 具体例 |
---|---|
若手OT | 経験を積みたい/将来認定OTや大学院進学も視野に入れている |
中堅OT | さらなる専門性を深めたい/管理職や学術発表を目指したい |
キャリア再設計中のOT | 一般病院や老健から環境を変え、学び直しやスキル転換を考えている |
求人の特徴と採用条件の傾向
大学病院のOT求人には、いくつかの特徴があります。
- 募集人数が少なく、狭き門であることが多い
- 学歴(大卒)や経験年数、学会発表歴などを重視される傾向
- 新卒採用が中心で、中途採用は欠員や増員対応が多い
また、採用では以下のような点が見られることが多いです。
採用条件・傾向 | 内容例 |
---|---|
必須条件 | 作業療法士免許・一定年数以上の臨床経験(例:3年以上) |
推奨される経験 | 急性期または回復期の経験、研究・発表経験があれば優遇 |
面接時に見られるポイント | 患者対応力だけでなく、チーム医療での役割理解、専門性への熱意などが評価対象に |
このように、大学病院は求められるレベルがやや高めな一方で、
それに見合うだけの成長機会とキャリア価値があるため、目的意識のあるOTに選ばれているのです。
大学病院で働く5つのメリット
大学病院で働くことには、
臨床経験やキャリア形成において大きな価値があります。
- 症例が豊富で臨床経験を積める
- 研修・教育体制が整っている
- 専門性が高まりキャリアアップに有利
- 研究体制・設備が充実している
- 大学附属ならではの福利厚生や安定性
ここでは、作業療法士として大学病院に転職する際に得られる5つの主なメリットを紹介します。
症例が豊富で臨床経験を積める
大学病院は急性期の中心的な医療機関であり、
多様かつ難度の高い症例に日常的に接することができます。
- 高次脳機能障害、重度麻痺、ICUなどで専門性の高いケースが多い
- 救急搬送後すぐの対応や、術後早期リハなど、対応のスピードと判断力が求められる
- チームカンファレンスも頻繁にあり、臨床推論力が鍛えられる
こうした環境で経験を積むことで、



他の病院では得られない高度な実践力と判断力を養えます。
研修・教育体制が整っている
大学病院は教育機関でもあるため、研修制度や新人教育が非常に充実しています。
- OJTやマニュアルだけでなく、定期的な院内研修が組まれている
- 他職種との合同勉強会もあり、知識の幅が広がる
- 認定OT取得や大学院進学へのサポートがある施設も
学び続けたい、スキルを体系的に身につけたいというOTにとって、
成長支援の仕組みが整っている職場です。


専門性が高まりキャリアアップに有利
大学病院の経験は、履歴書や職歴として非常に強い印象を与えます。
- 認定OT、専門OTの受験資格に必要な症例数や実績が集めやすい
- 研究・論文発表の機会も多く、アカデミックな道も拓ける
- 将来的に管理職や教育職を目指す際にも強みとなる
特に、
「キャリアの軸を専門性に置きたい」
「将来は指導や教育に携わりたい」
という方にとって、大学病院は最適な環境です。
研究体制・設備が充実している
大学病院では、リサーチ環境や評価機器が他施設と比べて圧倒的に充実しています。
- 三次元動作解析装置やバイオメカニクスツールなどを活用できる
- 臨床研究・論文執筆の指導体制があり、研究者としてのキャリア形成も可能
- 医学部と連携したプロジェクトに関われるチャンスも
「研究もしてみたい」「リハビリの根拠を深めたい」と考えているOTには、これ以上ない環境です。
大学附属ならではの福利厚生や安定性
国立・公立大学法人が運営する施設であれば、
公務員に準じた待遇が期待できることもメリットの一つです。
項目 | 内容の一例 |
---|---|
年次休暇 | 初年度から20日以上の付与/夏季・冬季休暇あり |
福利厚生 | 医療費補助/住宅手当/学内施設(カフェ・ジムなど)の利用可 |
雇用安定性 | 正職員なら定年制あり/再雇用制度あり(再雇用後も年収維持のケースも) |
「長く安心して働ける職場」を探している方にとっては、大きな魅力となるはずです。
大学病院で働く3つのデメリット
大学病院は専門性を磨ける魅力的な職場ですが、
ハードさや独自の文化もあるため、事前に把握しておかないと「思っていたのと違う」と感じることもあります。
- 業務量・責任が重くハードワーク
- 昇給・年収面で伸びにくいことも
- 学会発表を強制される
ここでは、作業療法士が大学病院で働く際に直面しやすい3つのデメリットを紹介します。
業務量・責任が重くハードワーク
大学病院では症例数が非常に多く、1人あたりの担当患者数や業務内容も多岐にわたります。
- 超急性期のスピード感
- カンファレンス、回診など非臨床業務も多い
- 学生・後輩の指導を任されることも
また、急変リスクの高い患者や術直後の対応も多く、
責任の重さによる精神的負担を感じやすい職場でもあります。
昇給・年収面で伸びにくいことも
大学病院=高収入というイメージを持たれることもありますが、
実際は年収が突出して高いわけではないケースが多いです。
項目 | 内容 |
---|---|
初任給 | 一般的な病院とほぼ同じ(大卒ベース) |
昇給スピード | 年功序列に近い昇給制度/役職がつかないと大幅な昇給は望みにくい |
残業代の扱い | 時間外労働がサービスになりがちな施設もある(教育・研究業務含む) |
むしろ、「高い専門性を求められる割に、待遇は控えめ」と感じる人もいるため、
給与重視の転職には向いていない可能性があります。
学会発表を強制される
大学病院では、研究や学会発表が“業務の一部”として求められることも珍しくありません。
- 年に1~2回の発表ノルマがある施設も
- 勤務時間外に資料作成や論文整理が必要になる
- 発表内容の添削や上司チェックなど、手間とストレスがかかる場面も
「臨床だけに集中したい」「研究は苦手」という人にとっては、大きな負担となりかねません。



また、学会の雰囲気や発表文化に馴染めないと、モチベーションが下がる原因にもなります。
向いている人・向かない人の特徴
大学病院での勤務は、他の医療機関と比べて“職場としての色”がかなり濃く出る環境です。
そのため、
- どんなOTが大学病院に向いているか
- どんな人はミスマッチを感じやすいか
を知っておくことは、転職の失敗を防ぐうえで重要です。
大学病院に向いているタイプとは?
大学病院は、専門性の高い症例や研究に触れられる分、向上心や柔軟性がある人にとっては絶好の環境です。
向いている人の特徴 | 理由 |
---|---|
学び続ける意欲がある人 | 研修や勉強会が多く、学びの機会が豊富なため |
多様な症例に対応する力をつけたい人 | 高難度症例や珍しい疾患への対応を通してスキルが磨かれる |
将来、認定OT・専門OTを目指す人 | 症例数や研究機会が揃っており、条件を満たしやすい |
チーム医療や多職種連携に積極的な人 | 医師・看護師・薬剤師・リハ職などと密に連携する場面が多い |
臨床研究・学会活動に前向きな人 | 発表ノルマや研究活動が業務に含まれることがあるため、楽しめる人が有利 |
逆に向かない人の傾向
一方で、大学病院ならではの慣習や業務量の多さが「ストレス」になる人もいます。
向いていない傾向 | 理由 |
---|---|
臨床以外の業務(研究・発表)に興味がない | 学会発表・症例報告・研究協力が必須の職場ではモチベーションを維持しにくい |
年功序列や上下関係にストレスを感じる人 | 上司・医局との関係性が強く、年功的な風土の残る組織も少なくない |
ワークライフバランスを最重視したい人 | 業務量や業務外タスクが多いため、プライベート重視の働き方とはギャップがある場合もある |
高収入を主目的にしている人 | 年収は一般病院と大差ないことが多く、昇給も緩やか |
大学病院で得られる経験やスキルは大きな財産になりますが、



「自分に合った環境かどうか」を見極めることが、転職成功のカギとなります。
大学病院求人の探し方と転職を成功させるポイント
大学病院は求人数が少なく競争も激しいため、
「どう探すか」「どう対策するか」が転職成功の鍵を握ります。
- 非公開求人の活用と面接対策のコツ
- おすすめ転職エージェントの活用法
- 応募前の見学・情報収集も重要
ここでは、求人の探し方と、内定につなげるためのポイントを解説します。
非公開求人の活用と面接対策のコツ
大学病院の求人は、
一般に公開される前に「非公開求人」としてエージェント経由で出回ることが多いのが現実です。
方法 | メリット |
---|---|
非公開求人 | 希望条件に合致した求人を個別に紹介/応募者が限定され競争率が低いことも |
転職エージェント | 面接日程調整や履歴書・志望動機の添削、条件交渉まで一括で任せられる |
面接では、以下の点が重視されやすいため、事前準備が不可欠です:
- 「なぜ大学病院なのか」という志望動機に一貫性があるか
- チーム医療・教育・研究に対する関心や取り組み姿勢
- 多忙な環境でも継続的に働ける柔軟性とメンタルの強さ


おすすめ転職エージェントの活用法
以下の転職エージェントは、
大学病院や急性期病院の取り扱い実績が多く、サポートも充実しています。
エージェント名 | 特徴 |
---|---|
PTOT人材バンク | 大学病院・急性期病院の非公開求人が多い |
レバウェルリハビリ | LINE相談対応/大学病院の面接傾向にも詳しい |
PTOTSTワーカー | 求人票に載らない職場環境の“リアル”も教えてくれる |
複数登録し、紹介内容や対応を比較することで、
自分に合うエージェントを見極めることができます。


応募前の見学・情報収集も重要
大学病院は施設ごとのカラーが強く、
雰囲気や教育方針が合わないとミスマッチになりやすいのが特徴です。
- できれば応募前に病院見学を依頼する
- 働いているOTの声や過去の採用者情報を収集する
- 実際にどの程度の業務・研究・学会活動が求められるか確認する
こうした事前確認によって、「入職後のギャップ」を大幅に減らすことができます。


まとめ|大学病院は専門性を磨きたいOTに魅力的な選択肢


大学病院は、成長意欲の高いOTにとっては「実力を伸ばせる場」であり、
将来の進路の選択肢を広げてくれる職場です。
自分のライフスタイルや価値観、キャリアプランと照らし合わせて、
納得のいく選択ができるかどうかがポイントです。
大学病院求人は限られているため、



転職サイトやエージェントの活用も検討し、情報を広く集めていきましょう。
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