作業療法士として働く中で、

このままでいいのかな



もっと自分に合った仕事があるんじゃないか
と感じたことはありませんか?
臨床を続けることに違和感を覚えたり、体力的・人間関係的な限界を感じたり…。
そんなときに出てくる選択肢が“セカンドキャリア”です。
でも実際に、OTとしての経験をどう活かせるのかはなかなか見えにくいもの。
そこで本記事では、作業療法士から他の仕事に転職した5つの実例を紹介しながら、リアルな
✅きっかけ
✅仕事内容
✅活かされたスキル
までを丁寧に掘り下げます。



あなたのキャリアにも、新たな可能性がきっとあるはずです。
迷っているなら、まずはこの5つのストーリーを読んでみてください。


- OT歴15年以上、急性期OT
- 役職名は、係長
- 転職歴2回
- 回復期→在宅→急性期(現在)
- 2回の転職で年収250万Up
- 面接対策・転職ノウハウ情報を発信
- @yuzu_ot_reha) (
作業療法士のスキルは意外と広く活かせる
作業療法士という仕事は、
“病院や施設でリハビリをする人”というイメージが強く、「臨床を離れたら、自分には何も残らないんじゃないか」と感じる方も多いかもしれません。
- 臨床以外の道に悩むのは自然なこと
- “辞めたい”ではなく“活かしたい”からの転職もある
- セカンドキャリアは人生を見直すチャンス
しかし実際には、OTのスキルは多くの業種で応用可能であり、評価されています。
臨床以外の道に悩むのは自然なこと
OTの仕事は人の生活や社会復帰を支える非常に価値ある仕事です。
しかし、年齢を重ねるにつれ、次のような理由で転職を考える人が増えていきます。
- 身体的・精神的な負担が大きくなってきた
- キャリアアップの道が見えにくい
- 収入面やライフプランに不安がある
- 環境や人間関係のストレスが続いている
これらは決して特殊な理由ではなく、多くのOTが同じような悩みを抱えているのが現実です。
“辞めたい”ではなく“活かしたい”からの転職もある
セカンドキャリアというと「辞めたいから仕方なく…」という消極的なイメージがあるかもしれません。
しかし、実際に転職した方々の中には、
- 「もっと自分の得意を活かしたい」
- 「違う形で人の役に立ちたい」
という前向きな理由で新しい道を選んだ人も多くいます。
OTで培ったスキルや経験は、以下のような要素として転職後にも高く評価されています。
- 傾聴力・対人スキル
- 観察力とアセスメント力
- チーム連携や他職種調整の経験
- 専門知識を“わかりやすく伝える力”
これらの力は、医療・福祉の現場を超えて、



企業・行政・教育・メディアなど多様なフィールドで必要とされているのです。
セカンドキャリアは人生を見直すチャンス
作業療法士として頑張ってきたからこそ、
- 「本当に自分がやりたいことは何か」
- 「これからどんな人生を歩んでいきたいか」
を立ち止まって考えることも大切です。
セカンドキャリアは、単なる“仕事の乗り換え”ではなく、「生き方」や「働き方」を見直すきっかけになります。
次は、実際に作業療法士から別の業種に転職し、新しいキャリアを歩んでいる方々の実例をご紹介します。



すべて実際に私の友人OTや同僚OTの話しです。


OT転職事例①|市役所・障害福祉課


転職理由
30代前半の女性Aさん。
急性期病院に5年間勤務し、周囲からも信頼される存在だった彼女。
でも、激務と人間関係のストレスで心身ともに疲弊し、「一度立ち止まって将来を見直したい」と感じていました。
特に感じていたのは、
- 「現場で働き続ける体力的な不安」
- 「いつまでこの収入で生活できるのか?」
という将来への不安でした。
臨床が嫌いになったわけではないものの、「もっと広い視野で福祉に関われる道はないか」と徐々に考え始めました。
地域福祉に関心を持っていたことから、市役所の障害福祉課に転職することを決断しました。
仕事内容
現在は地元の市役所の障害福祉課で、
- 障害者手帳の申請受付
- 障害者向け就労支援のコーディネート
- 関係機関との連携業務
などに従事しています。
医療機関ではなく、「地域で生活する当事者」を支える視点に立った支援が中心。
- 制度や予算の理解
- 書類作成
- 住民とのやりとり
など、これまでとまったく違う業務も多く、最初は戸惑いも多かったそう。



今では「地元に貢献できている実感がある」と生き生きと語ってくれました。
活かされたOTスキル
「評価→支援計画→多職種連携」という流れは、OTとしての経験そのもの。
対象が“入院患者”から“地域住民”に変わっただけで、基本的な支援構造はむしろ似ている部分が多いといいます。
特に役立っていると感じているのは、
- アセスメント力
- 他職種との連携・調整スキル
- 傾聴と信頼関係構築の基本姿勢
福祉行政の場においても、臨床で培ったスキルは色あせることなく活かされている好例です。


OT転職事例②|医療機器メーカー営業


転職理由
20代後半の男性Aさん。
回復期病院に3年勤務したのち、将来の年収とキャリアパスに不安を抱くように…。



このまま10年後も手取り20万円台…?
そんな思いから、自分の強みである“人と話すことが好き”という性格を活かせる仕事を探し始めました。
SNSで偶然見かけた求人が、医療機器メーカーの営業職。
「OTの経験が活かせる営業」
という言葉に興味を持ち、企業に話を聞きに行ったところ、現場経験者の方がクライアントの理解度が高く重宝されるという話を聞き、転職を決意。
仕事内容
配属されたのは、病院向けのリハビリ機器や自助具を扱う法人営業部門。
主に病院のリハビリ室や施設に対して、
- 新商品の紹介
- 機器の提案と導入支援
- 導入後のフォローや勉強会対応
といった業務を行っています。
営業といっても、“モノを売る”というよりは、
現場にフィットしたソリューションを提案する役割が強く、「臨床経験があるから、使い手の気持ちも汲み取れる」と評価されているそうです。
活かされたOTスキル
彼が特に実感しているのは、
- 相手のニーズを“聞き出す”力
- 医療職ならではの用語や制度への理解
- 導入後の研修や勉強会での“伝える力”
など、OTで培ったスキルが営業現場でそのまま使えているということ。
また、「自分はコミュニケーションが得意なOTだった」と気づけたのも、転職の大きな成果のひとつだと語っています。



年収も、前職から初年度で約60万円アップし、歩合によってはさらに上を目指せる環境とのこと。


OT転職事例③|特別支援学校・支援員


転職理由
30代前半の女性Bさん。
作業療法士として小児分野のクリニックに勤務していたが、出産を機に働き方を見直すことに。
「子どもとの時間を大切にしたい。でも、仕事も続けたい」
そのバランスを考えたときに、
臨床ではなく“学校”というフィールドで子どもに関われる仕事に惹かれ、特別支援学校の支援員への転職を決意。
もともと発達支援や感覚統合に強い関心を持っていたこともあり、「現場を変えても、自分の経験は活かせる」と確信できたのが大きなポイントだったと語っています。
仕事内容
現在は市立の特別支援学校にて、知的障害や発達障害のある児童の生活支援や学習補助を担当。
具体的には、
- 朝の準備や給食、排泄介助などの生活面の支援
- 教室内での授業補助
- 子ども一人ひとりの特性に合わせた関わり方の工夫
- 教員や保護者との連携による支援計画の調整
といった日々の支援を行っています。
臨床とは違い、「教育」や「生活支援」が中心ですが、人と人との関係性に向き合う本質的な部分は変わらないと実感しているそうです。
活かされたOTスキル
小児領域で培った感覚統合アプローチ・ADL支援の知識・個別対応力は、そのまま学校現場でも役立っています。
特に、
- 感覚過敏への配慮
- 行動の背景を読み取る観察力
- 子どもの「できる」を伸ばすアプローチ設計
といったスキルは、教員や他支援員にはない視点として重宝され、職場内でも信頼を得やすかったとのこと。
また、「保護者対応にもOTの“説明力”が活きている」と話し、



今では教員と対等に意見交換ができるほどになったそうです。
OT転職事例④|医療・介護系ライター


転職理由
30代前半の男性Bさん。
整形外科クリニックに勤務して6年目、慢性的な人手不足とハードな業務量に加え、



この仕事をあと10年続けられる自信がない…
という体力的な限界を感じていました。
一方で、もともと学生時代から文章を書くのが好きで、後輩向けにまとめたOTマニュアルをSNSで発信していたところ、
「分かりやすい!」と反響があったのをきっかけに、“情報発信を仕事にできないか”と考えるように。
知人の紹介で、医療・介護系メディアのライター募集を見つけ、「試しに応募してみよう」と軽い気持ちで動いたのが転職のスタートでした。
仕事内容
現在はフリーランスの医療・介護系ライターとして活動。
大手リハビリ系ポータルサイトや、老人ホーム紹介サービスのブログコンテンツなどを中心に執筆しています。
主な業務内容は以下の通りです
- 医療・福祉・リハビリに関する解説記事の執筆
- 専門職向け情報やコラムの企画・編集
- 監修者とのやり取り・校正業務
- 必要に応じて、現地取材やインタビュー対応
納期管理や構成案作り、SEOの知識も求められますが、「自分のペースで働ける安心感」が何より大きいと語ります。
活かされたOTスキル
特に活きていると感じているのは以下のスキル
- 専門用語を“かみ砕いて伝える力”
- 対象者ごとに伝え方を変える配慮(患者・家族・職員など)
- 膨大な情報を整理・構成する能力
「一見、まったく違う世界に見えるかもしれないけど、作業療法士の“伝える力”や“仕組みを整理する力”は、ライターという仕事にかなり応用できる」と断言しています。
また、収入はすぐには安定しないものの、



1年目で月収20〜25万円、現在は月30万円台に到達し、働く時間は大幅に短縮されたそうです。
OT転職事例⑤|福祉人材紹介会社キャリアアドバイザー


転職理由
20代後半の女性Cさん。
老健施設で働いていたが、同僚の離職が相次ぎ、チーム内の雰囲気も悪化。
何より、自分自身も
「本当にこのままOTとして働き続けることが正解なのか」
と疑問を感じていました。
そんなある日、同僚の転職をサポートした経験から、「人の人生に関わる仕事を、違う形で続けたい」と思うように。
その後、「OT資格を持つ人材を活かせるキャリアアドバイザー募集」の求人を見つけて応募。
仕事内容
現在は、福祉・医療職専門の人材紹介会社で、主にPT・OT・ST向けの転職サポートを担当。
業務内容は、
- 求職者との面談(オンライン or 対面)
- キャリアの棚卸しと希望条件の整理
- 求人紹介・応募書類添削・面接対策
- 施設との条件交渉・入職フォロー
など、“転職のパートナー”として並走する役割です。
「経験があるからこそ、現場のリアルを共有しながら提案できる」
と信頼も厚く、今では年間100人以上の転職をサポートするキャリアアドバイザーとして活躍しています。
活かされたOTスキル
彼女が特に活かせていると感じているのは、以下の3点。
- 相手の本音を引き出す傾聴力
- その人に合わせた支援の提案力
- 変化に対する不安への共感力
「結局、OTもキャリアアドバイザーも“その人の人生に向き合う仕事”なんですよね」
そう語る彼女は、臨床を離れても自分の“核”は変わっていないと実感しているそうです。



収入も安定し、職場環境も改善され、「今がいちばん充実している」と笑顔で話してくれました。
「OT経験=臨床」だけじゃない。可能性を広げよう
作業療法士としての経験は、決して病院や施設の中だけで完結するものではありません。
- “何を大切にしたいか”を見つめ直す
- セカンドキャリアは「自分を活かす」働き方の再定義
- OT専門の転職支援を活用して視野を広げてみよう
臨床で磨いた「人を理解し支える力」は、教育・行政・企業・メディアなど、あらゆる分野で求められているスキルです。
“何を大切にしたいか”を見つめ直す
転職やセカンドキャリアに正解はありません。
ただ、
- 「体力的な限界を感じている」
- 「今の収入では将来が不安」
- 「人間関係に疲れてしまった」
など、そうした“違和感”が芽生えたときこそ、自分の価値観や働き方を見直すタイミングです。
- 「何のために働きたいのか」
- 「自分にとっての“やりがい”とは何か」
目の前の悩みを整理していくと、次の選択肢が自然と見えてきます。


セカンドキャリアは「自分を活かす」働き方の再定義
今回ご紹介した5人の転職例も、
“辞めたい”という思いを出発点にしながら、結果として「自分らしく働く方法」を見つけた人たちばかりです。
- 現場以外の方法で人を支える
- 専門性を別のフィールドで応用する
- 新しいスキルをかけ合わせてキャリアを再構築する
セカンドキャリアとは、過去を捨てることではなく、今までの経験を土台に“次のステージ”へ進む選択肢なのです。
OT専門の転職支援を活用して視野を広げてみよう
一人で悩んでいても、情報はなかなか集まりません。
そんなときは、OT・PT・ST専門の転職支援サービスを活用するのも有効な一歩です。
サービス名 | 特徴 |
---|---|
PTOTSTワーカー | 幅広い非公開求人と手厚いサポートが魅力 |
レバウェルリハビリ | LINE相談OK、働き方に寄り添う提案力が強み |
PTOT人材バンク | セカンドキャリア相談に強く、実例多数 |
- 「他にどんな働き方があるのか?」
- 「自分の強みってなんだろう?」



そんな疑問を、第三者と一緒に整理していくことで、選択肢は何倍にも広がります。


まとめ|作業療法士の経験は“臨床”だけにとどまらない


「このままでいいのかな」
そんな迷いを感じたときこそ、キャリアを見つめ直すタイミングかもしれません。
作業療法士のスキルは、実はとても応用範囲が広く、臨床を離れても、人を支える現場で活かせる力にあふれています。
✅市役所
✅一般企業
✅学校
✅ライター
✅キャリア支援
など。あなたの“得意”を活かせる場所は、想像以上にたくさんあります。
大切なのは、「辞めたい」ではなく「どう働きたいか」を問い直すこと。
そのヒントは、他のOTたちの選択や、専門の転職支援サービスから見つかることもあります。
一人で悩まず、誰かと一緒に“次のキャリア”を描いてみてください。



あなたらしいセカンドキャリアは、きっと見つかります。

