作業療法士として転職を考えるとき、
多くの人が悩むのが履歴書の「志望動機欄」です。

何を書けばいいのか分からない



どこにでも出せるような内容になってしまう…
と感じている方は少なくありません。
志望動機は、採用担当が「この人に会ってみたい」と思うかどうかを左右する重要な部分です。
経歴や資格が十分でも、志望動機が弱ければ書類選考で落ちてしまうことも珍しくありません。
この記事では、現役管理職OTの採用経験をもとに、
転職で通過率を上げる志望動機の書き方とNG例、
さらに急性期・回復期・老健・訪問リハ・デイケアなど分野別の具体例文を紹介します。
最後まで読むことで、
- 「なぜその職場を選んだのか」
- 「自分がどう貢献できるのか」
をしっかり伝えられる志望動機が書けるようになります。
さらに、



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作業療法士の履歴書で志望動機が転職成功を左右する理由


作業療法士が転職活動をするとき、履歴書の志望動機欄は単なる形式ではありません。
採用担当者は、この部分から
- 熱意
- 職場との相性
- 具体的な貢献イメージ
を見ています。
ここでは、志望動機がなぜ転職成功に直結するのか、その理由を3つの視点で解説します。
志望動機が面接に直結する背景


求人倍率の高い職場や人気の病院では、
すべての応募者が面接に進めるわけではありません。
実際には、履歴書の段階でかなりの数がふるいにかけられています。
特に志望動機は、
- 「本気でうちを選んでいるのか」
- 「仕事内容を理解しているのか」
を確認するポイントです。
逆に言えば、
採用担当が「この人と話してみたい」と思うかどうかは、志望動機で大きく決まるのです。
採用担当が重視する3つの視点


作業療法士の採用担当が志望動機欄から読み取ろうとする視点は主に次の3つです。
- これまでの経験をどう活かせるか
- なぜその職場を選んだのか
- 入職後にどんな役割を果たしたいのか
例えば「患者様に寄り添った支援をしたい」という一文では弱いですが、
回復期で家屋調査を経験し、生活再建の大切さを学びました。地域密着の貴施設でもその経験を活かしていきたい。
と書けば、経験と職場の特徴がリンクし、
採用担当に具体的な貢献イメージが伝わります。
履歴書で差がつくポイント
通る履歴書と落ちる履歴書の差は、以下のように明確です。
通る志望動機 | 落ちる志望動機 |
---|---|
経験と志望理由に一貫性がある | どこでも通用するテンプレ表現 |
応募先の特色に触れている | 抽象的で具体性がない |
「この人に会いたい」と思わせる | 「なぜここなのか」が伝わらない |
採用担当は
- 「この職場を理解している」
- 「経験を活かして貢献できそう」
という人材を求めています。



志望動機はまさに、その期待に応えるためのアピールの場なのです。
作業療法士の履歴書で志望動機に多い失敗例


多くの作業療法士が転職活動で悩む「志望動機」ですが、
実際の履歴書を見ると、採用担当に響かない書き方をしているケースが非常に多いです。
ここでは、よく見られる典型的な失敗例と、その理由を解説します。
抽象的すぎる表現


- 「患者様に寄り添いたい」
- 「地域医療に貢献したい」
といったフレーズは、一見すると前向きな印象を与えます。
しかし、これらは誰にでも当てはまる抽象的な表現であり、具体性がないため採用担当の記憶に残りません。
例えば次のように書き換えると効果的です。
NG表現 | 改善例 |
---|---|
患者様に寄り添いたい | 認知症患者との関わりで説明の工夫を重ね、安心感を持っていただけた経験を活かしたい |
地域医療に貢献したい | 回復期で家屋調査や退院前訪問に携わり、在宅復帰を支援してきた経験を地域包括ケアに活かしたい |
抽象的な言葉を行動や経験に置き換えることで、
「この人なら貢献できそうだ」と採用担当に伝わります。
「患者様のために」だけの文章


もちろん「患者様のために働きたい」という気持ちは大切です。
しかし、それだけでは熱意の表明にとどまり、行動や実績に結びつかないため評価されにくいです。
採用担当が知りたいのは、
「患者様のために、具体的に何ができる人なのか」という点です。
たとえば、「患者様のために寄り添いたい」ではなく、
「患者様のために、段階的なゴール設定を行い、自己効力感を高める支援を実践してきました」
と書くことで、姿勢と成果が具体的に伝わります。
どこでも通用するテンプレ志望動機


- 「貴院の理念に共感しました」
- 「多職種連携に魅力を感じました」
といった文章も注意が必要です。
これらは少し言葉を変えればどの施設にも使えてしまうため、
「本当にうちを志望しているのか?」と疑われてしまいます。
改善のポイントは
- 「なぜその理念に共感したのか」
- 「どの経験がその志望先につながるのか」
を必ずセットで書くことです。
例
在宅支援を重視されている理念に共感しました。回復期で退院支援を経験する中で、在宅生活の支援にやりがいを感じており、その経験を活かして御施設でも貢献したいと考えています
とすれば、オリジナリティが生まれます。
📝 ポイントまとめ
- 志望動機は“誰でも書ける内容”を避けよう
- 感情だけでなく“具体的な行動・経験”を盛り込む
- 読み手が「この人、うちで働く理由があるな」と納得できる構成にする
評価される自己PRの書き方はこちら
転職で通過率を上げる志望動機の書き方3つのコツ
履歴書の志望動機は、ただ「働きたい理由」を書くだけでは通過しません。
採用担当に「この人と会ってみたい」と思わせるには、
構成・表現・分量に工夫が必要です。
ここでは、通過率を高めるための3つの具体的なコツを紹介します。
経験→志望理由→貢献の流れで書く


志望動機は「自己経験 → 志望理由 → 貢献提案」という流れで書くと、説得力が増します。
この型を使えば、応募先に合わせた内容を自然に組み立てられます。
テンプレート例
- 経験:「私は◯◯での勤務を通じて△△を学びました。」
- 志望理由:「その経験から□□を重視するようになり、貴院の◯◯に魅力を感じました。」
- 貢献:「これまでの経験を活かして、貴院では△△に貢献したいと考えています。」
この型を使えば「過去→現在→未来」のストーリーができ、
採用担当が理解しやすい文章に仕上がります。
「したい」ではなく「できる」で表現する
志望動機で落ちやすい文章に共通するのは、
「〜したい」「〜と思っています」といった希望や願望に終始していることです。
採用担当が知りたいのは、「この人が来たら何ができるのか」という点です。
例文比較
悪い例 | 良い例 |
---|---|
貴院で幅広い経験を積みたいと考えています | 回復期で培った生活支援の経験を活かし、貴院でも退院支援に貢献できます |
在宅リハに携わりたいと思っています | 回復期で退院後の生活支援を行った経験を活かし、訪問リハで利用者の生活に寄り添った支援ができます |
「したい」から「できる」に言い換えるだけで、即戦力としての印象が強くなります。
200〜300文字で簡潔にまとめる


志望動機の文字数は長すぎても短すぎても逆効果です。
目安は200〜300文字程度。
- 100文字未満:内容が薄く、熱意が伝わらない
- 200〜300文字:具体的で読みやすい。通過率が高い
- 400文字超:冗長で読みづらく、要点がぼやける
文字数を意識しながら、
「経験」「志望理由」「貢献」を盛り込むと、自然と適切な分量になります。
【分野別例文】作業療法士の履歴書に使える志望動機


志望動機を書く際に大切なのは、
「応募先の分野や特徴に合わせること」です。
同じ作業療法士でも、急性期と老健、訪問リハとデイケアでは求められる役割や評価される経験が異なります。
ここでは分野別に参考となる志望動機の例文を紹介します。



自分の経験や価値観に置き換えてアレンジしてみてください。
急性期で働きたい場合の例文
回復期病棟での勤務を通じ、急性期からの早期介入が機能回復に大きな影響を与えることを学びました。特に退院支援に携わる中で、より早期からリスク管理や離床訓練に関わりたいと考えるようになりました。貴院が取り組まれているICUからの早期リハビリに強く共感し、これまでの経験を活かして患者様のADL改善に貢献したいと考えております。
ポイント
- 回復期から急性期へという流れが自然
- 応募先の「ICU早期介入」に言及
- 強み(退院支援経験)と貢献が明確
回復期で働きたい場合の例文
老健での勤務を通じて、生活を支える視点を学んできました。その一方で、より機能回復に重点を置いたリハビリにも挑戦したいと考え、回復期への転職を決意しました。貴院のチーム医療の取り組みやMTDLP活用に共感し、これまでの生活期リハの経験を活かして患者様の自立支援に貢献したいと考えております。
ポイント
- キャリアチェンジの動機が前向き
- 回復期リハの特色(MTDLP、機能回復)に触れている
- 生活期での経験を強みとして提示
老健を受ける人におすすめ例文
通所リハでの経験を通じ、在宅生活を支える支援の重要性を実感しました。老健では、リハビリだけでなく在宅復帰支援やご家族との連携も大きな役割を担えると考えています。生活環境調整や介護者支援に力を入れてきた経験を活かし、包括的な支援を通じて利用者様のQOL向上に貢献したいと思っております。
ポイント
- 「老健=在宅復帰支援・家族連携」という特徴を盛り込む
- 経験(通所リハ)を強みに変換
訪問リハで働きたい場合の例文
回復期病棟で退院支援を行う中で、『退院後の生活にどのようにリハが関わるのか』に強い関心を持つようになりました。貴ステーションの在宅支援への取り組みに共感し、これまでの退院支援経験を活かして、利用者様の生活環境に即した安全で継続的なリハビリを提供したいと考えております。
ポイント
- 回復期→訪問リハのキャリアの流れが自然
- 応募先の特色(在宅支援)を取り入れる
- 自分の経験と職場のニーズが結びついている
デイケアで働きたい場合の例文
急性期病院での勤務を通じ、退院後の社会参加や生きがい支援の重要性を感じるようになりました。地域密着型の支援を大切にされている貴事業所の理念に共感し、デイケアでの日常生活機能向上やコミュニティ活動のサポートに貢献したいと考えています。グループ活動やADL訓練で培った経験を活かし、利用者様の暮らしに寄り添った支援をしていきたいです。
ポイント
- 病院勤務からデイケアへの志望動機が自然
- 「社会参加」「地域密着」といったキーワードを含めている
- 実践経験(集団活動、ADL訓練)をアピール
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OTに人気の転職サイト3選履歴書の志望動機を仕上げる実践チェックリスト


志望動機は一度書いて終わりではなく、
客観的な視点で仕上げる工程がとても大切です。
文章として自然か、応募先に伝わるかを確認することで、通過率はさらに高まります。
ここでは、作業療法士が転職で使える実践的なチェックポイントを紹介します。
声に出して読み直す


完成した志望動機は、必ず声に出して読んでみましょう。
黙読では気づかない「くどさ」や「違和感」が、音読すると明らかになります。
例えば「患者様の生活を支えたいと思い志望しました」という文は、声にすると短調で抽象的に響きます。
そこで
と言い換えると、具体的で印象に残る表現に変わります。



音読は、採用担当に「話しかけるような自然さ」を加える効果があるのです。
同僚や第三者に確認してもらう


志望動機は、主観的に「これで伝わるはず」と思っても、
客観的に見ると分かりにくいことがあります。
信頼できる同僚や友人に読んでもらい、感想を聞いてみましょう。
特に医療・介護系の仕事を知っている人なら、
- 「応募先の特徴に合っているか」
- 「強みが具体的に伝わるか」
という点を指摘してもらえます。



ちょっとした表現の修正でも、印象は大きく変わります。
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さらにおすすめなのが、
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プロの視点から「応募先に合った表現」「改善すべき点」をアドバイスしてもらえるため、
自分では気づかない弱点を補えます。



特に「どこでも通用する志望動機」になりがちな人は、一度添削を受けてみる価値が大きいです。
応募先ごとにカスタマイズする


同じ志望動機をすべての施設に出すのはNGです。
採用担当にはすぐに見抜かれます。
必ず「その施設ならではの特徴」に触れ、自分の経験をどう結びつけるかを意識しましょう。
例えば、
- 急性期なら「リスク管理と早期離床の経験」
- 回復期なら「家屋調査や家族支援の経験」
- 訪問リハなら「退院後の在宅支援経験」
といったように、
分野に応じて強調ポイントを変えることが重要です。
まとめ|作業療法士の転職は、履歴書の志望動機が大事!


作業療法士の転職活動では、
履歴書の志望動機が「面接に呼ばれるかどうか」を大きく左右します。
志望動機は「誰でも書ける内容」を避け、
「なぜその職場を選び、自分はどう貢献できるか」を明確に伝えることが大切です。
どうしても書き方に迷った場合は、
- レバウェルリハビリ
- PTOT人材バンク
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といった転職支援サービスを活用し、無料で添削を受けるのも有効です。
客観的なアドバイスを受けることで、自分の強みをより効果的に表現できるようになります。
履歴書は、あなたの経験と想いを伝える「最初のプレゼン資料」です。



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