【例文つき】作業療法士の履歴書・自己PRで評価される書き方

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例文つき 作業療法士 履歴書 自己PR
転職したいOT

履歴書の自己PRって、何を書けばいいんですか?

採用の現場にいると、作業療法士の転職相談でよく聞かれる質問です。

実は、“自己PRをどう書くか”は、

OTゆず

採用側が「この人に会ってみたい」と思うかどうかを左右する重要なポイントです。

この記事では、現役OT管理職の視点から、

採用担当が実際に評価する自己PRの特徴や、やってしまいがちなNG例、

さらに急性期・回復期・新人・ブランク明け別の自己PR例文までご紹介します。

  • 「自己PRで差をつけたい」
  • 「通過率を上げたい」

という方にこそ読んでほしい、実践的な内容です。

この記事を書いた人
  • OT歴15年以上、急性期OT
  • 役職名は、係長
  • 転職歴2回
  • 回復期→在宅→急性期(現在)
  • 2回の転職で年収250万Up
  • 面接対策・転職ノウハウ情報を発信
  • @yuzu_ot_reha)
目次

作業療法士の履歴書における自己PRの重要性

履歴書の自己PR欄は、ただ「性格」を書く場所ではありません。

採用する側が見ているのは、「この人と一緒に働いたらどうなるか」という未来のイメージです。

自己PRの重要性
  • 「人柄が伝わるか」が採用の決め手になる
  • 管理職が評価する自己PRに共通する3つの視点

ここでしっかり伝われば、書類通過の確率は大きく変わります。

「人柄が伝わるか」が採用の決め手になる

作業療法士の職場では、経験やスキルも重要ですが、それ以上に人柄やチーム適応力が評価されます。

なぜなら、リハビリ職はチーム医療・利用者との信頼関係がベースとなる職業だからです。

採用担当が履歴書の自己PR欄で注目する点:

  • どんな姿勢で仕事に向き合ってきたか
  • 周囲とどのように関わっていたか
  • それが応募先でどう活かされそうか

人柄が伝わる=一緒に働くイメージが持てる」ことが、最も大切な要素の一つです。

管理職が評価する自己PRに共通する3つの視点

私自身、これまでに何十人ものPTOTSTの履歴書を見てきましたが、通過する自己PRには共通点があります。

評価される視点内容例
主体性がある「自分から学びに行く姿勢」「改善提案をした経験」など
チームでの関わりが見える「他職種との連携経験」「カンファレンスでの発言」など
利用者視点が伝わる「生活全体を見据えた支援」「家族とのコミュニケーション工夫」など

このように、

「私はこういう人間です」ではなく、「私はこう行動してきた」という経験ベースの表現が、信頼につながります。

📝 ポイントまとめ:

  • 自己PRは“自分の強み”ではなく“働く姿勢”を伝える場
  • 採用側は「この人と働けそうか?」を自己PRから感じ取っている
  • 主体性・チーム力・利用者視点が入ると印象がぐっと強くなる

履歴書の自己PRでやりがちなNGパターン

転職したいOT

とりあえず明るい性格ですって書いておこう

転職するOT

真面目でコツコツやるタイプって書いておけば大丈夫

こうした自己PRが実は、書類で落とされる原因になっていることも珍しくありません。

OTがやりがちなNGパターン
  • 「性格だけアピール」は弱い
  • 抽象的すぎる表現は印象に残らない
  • 経験を並べただけでは響かない

ここでは、OTの履歴書でよく見かける“やりがちだけど伝わらない”自己PRのパターンを、採用側の視点から解説します。

「性格だけアピール」は弱い

よくあるNG表現

「私は明るく、誰とでもすぐに打ち解けられる性格です。」

→ 性格の良さは伝わっても、「だから何ができるのか」が見えないため、評価につながりにくいです。

OTゆず

採用側は、性格そのものではなく、性格が業務にどう活きるかを知りたいのです。

📝 改善ポイント

  • 「明るい性格」を仕事にどう活かしてきたかを書く
  • 「性格 × 行動 × 結果」の流れを意識する

抽象的すぎる表現は印象に残らない

NGになりやすいワード

  • 協調性がある
  • 向上心がある
  • 丁寧な対応ができる

これらは一見前向きな言葉ですが、抽象的すぎて誰にでも当てはまってしまうため、印象に残りません。

📝 具体的に言い換えると

抽象表現印象に残る具体表現
協調性があるカンファレンスでOTの視点を提案し、治療計画に反映された経験がある
向上心がある勤務外に高次脳機能障害の勉強会に参加し、事例発表も行った
丁寧な対応認知症の利用者に合わせた説明の工夫で、ADL改善が見られた

具体性があることで、その人らしさが伝わり、他の候補者との差がつきます。

経験を並べただけでは響かない

職歴や経験年数をただ書いただけでは、自己PRにはなりません。

NG例

「急性期病院で3年間勤務。主に整形外科を担当。」

→ これでは「何を学んだか」「どんな姿勢で取り組んでいたか」が見えてこないため、評価されにくいです。

📝 よくある“自己PRになっていない自己PR”の例

よくある書き方なぜ響かないか
「3年間整形疾患を担当」単なる経歴で、強みや工夫が伝わらない
「患者様のために寄り添う支援を心がけました」抽象的すぎて、具体的な成果や行動が分からない
OTゆず

経験は“どう活かして、どう貢献したか”を書いて初めて自己PRになります。

📌 NGパターンのまとめ

  • 「性格だけ」では採用側は判断できない
  • 抽象語よりも“行動+結果”の具体例で差がつく
  • 経験年数や経歴はPRの土台にすぎず、“中身”が評価される

通過率を上げる自己PRの書き方のコツ

採用担当に「この人、会ってみたい」と思わせる自己PRには、共通した“構成”と“視点”があります。

自己PRの書き方のコツ
  • PREP法を使うと構成がブレない
  • “強み+根拠+貢献”の視点を持つ
  • 短くてもエピソードがあると印象が残る

ここでは、実際に通過した履歴書によく見られる3つのポイントを紹介します。

PREP法を使うと構成がブレない

まずおすすめなのが、「PREP法」という文章構成のフレームです。

🧩 PREPとは

  • P(Point)=結論
  • R(Reason)=理由
  • E(Example)=具体例
  • P(Point)=もう一度結論

これに沿って書くと、読みやすく論理的な自己PRになります。

📝 使用例

私の強みは、多職種と連携しながら支援計画を調整できることです(P)。
急性期病院では他職種との連携が不可欠であり、円滑な情報共有が治療の質を左右します(R)。
実際に、カンファレンスでOTの視点を提案し、早期ADL改善につながった事例があります(E)。
この経験を活かし、今後もチームの一員として貢献したいと考えています(P)。

“強み+根拠+貢献”の視点を持つ

自己PRは、「自分がどう貢献できるか」まで書けていると強くなります。

つまり、「強みをどう活かすか」まで言及するのがコツです。

📝 フレーム

  • 自分の強み:「私は〇〇が得意です」
  • 根拠となる経験:「なぜなら〇〇の経験があるからです」
  • 貢献の視点:「だから、御院では〇〇に活かせると考えています」

私は、高齢者との信頼関係構築が得意です。回復期病棟で認知症の方への接し方に工夫を重ね、継続的なリハ参加を実現してきました。この経験を、地域密着型の貴施設での関わりに活かしていきたいです。

短くてもエピソードがあると印象が残る

長く書けばいいわけではありません。

読みやすく、印象的な1つのエピソードがあるだけで、記憶に残る自己PRになります。

📝 良いエピソードの条件

  • 対象者の特徴や場面が想像できる
  • 自分の工夫や姿勢が伝わる
  • 結果・学びがある

対象者が麻痺によるADL低下に強い不安を感じていたため、段階的な成功体験を意識して訓練を設計。最終的に「一人でできた」という笑顔が見られ、自己効力感の回復につながった。

エピソードは派手でなくてOK。

OTゆず

“等身大の行動と気づき”が評価されます。

📌 書き方のポイントまとめ

書き方のコツ内容
PREP法を使う構成が整い、読みやすくなる
強み+根拠+貢献「この人がうちで何をしてくれるか」が見える
短くても具体的に書く印象に残りやすく、信頼につながる

実際に通過した自己PR例文【シーン別】

ここでは、実際に書類選考を通過した自己PR文の中から、

作業療法士の職場・キャリアに応じて「参考にしやすい」ものを4パターンご紹介します。

シーン別自己PR例文
  • 急性期経験をアピールした例文
  • 回復期・生活期の視点を活かした例文
  • 新人〜若手OTが書いた自己PR例文
  • ブランク明けの再就職に使えた例文

あなたの状況に近い例を見つけ、表現のヒントにしてみてください。

急性期経験をアピールした例文

急性期病院にて、整形外科・脳血管疾患を中心に担当してきました。限られた日数の中でリスク管理と早期ADL改善を両立するため、日々のカンファレンスや医師・看護師との連携を重視してきました。
特に、術後早期の離床訓練や廃用予防を意識した関わりに強みがあります。現場では常に「今、この人にとって最善の一手は何か」を考え行動してきました。
この急性期対応力と判断の速さを、貴院のリハビリ体制でも活かしたいと考えております。

ポイント

スピード感と連携力、急性期ならではの視点が伝わる構成。

回復期・生活期の視点を活かした例文

回復期病棟にて、ADL訓練と復職支援を中心にリハビリを行ってきました。
生活に即したゴール設定を大切にしており、退院前訪問や家屋調査など多角的な評価も経験しています。
「自分らしい生活の再構築」を支えることにやりがいを感じており、他職種との連携やご家族への支援にも注力してきました。
今後も、生活者としての視点を持ったOTであり続けたいと考えています。

ポイント

ADL・IADLへの意識+チーム連携の丁寧な描写。

新人〜若手OTが書いた自己PR例文

新人として整形疾患を中心に経験し、対象者との信頼関係の大切さを日々実感しています。
まだ経験は浅いですが、記録や指導内容は必ず振り返るようにし、分からないことはすぐ先輩に相談しながら着実に学びを深めています。
特に「できた」という瞬間の表情を見たとき、自分の仕事の意味を強く感じます。
今後も、臨床での経験を重ねながら、一人ひとりの思いに寄り添える作業療法士を目指したいです。

ポイント

未熟さを隠さず、前向きな姿勢と学習意欲を表現。

ブランク明けの再就職に使えた例文

育児によるブランクを経て、再び作業療法士として臨床復帰を希望しています。
以前は回復期での勤務経験があり、MTDLP・家屋調査・在宅復帰支援など幅広く対応しておりました。
ブランク中も勉強会やオンライン研修に参加し、現場感覚を取り戻す努力を続けています。
復職後は、経験と家庭で得た視点を生かし、利用者とご家族に寄り添った支援を大切にしたいと考えています。

ポイント

ブランクを前向きに捉え、復帰への備えと意欲を示している。

📌 自己PR例文を使うときのコツ:

  • そのままコピペせず、自分の言葉にアレンジすること
  • 自分の職場・経験に合わせて用語や対象を調整する
  • 書いたあとに「この内容は誰にでも当てはまらないか?」と問い直してみる

履歴書で“伝わる自己PR”に仕上げるために

自己PRは、自分の強みを伝えるだけでなく、

「この人と一緒に働いてみたい」と思ってもらうためのパートです。

書いた内容がどんなに素晴らしくても、

  • 「伝わらない」
  • 「読みづらい」

と感じられたら通過は難しくなります。

そこで大切なのが、第三者の視点を入れることです。

✔ 自己PRをブラッシュアップする方法

  • 書いたあと、声に出して読んでみる(主観チェック)
  • 同僚や信頼できる人に読んでもらい、感想をもらう(客観チェック)
  • 業界を知っている人(転職支援者)に添削を頼むのも効果的

履歴書の添削サービスは、

PTOTSTワーカーレバウェルリハビリといったリハ職専門の転職サイトでも、無料で受けることができます。

自分では気づかない「伝わらない表現」や「もっと活かせるポイント」を指摘してもらえるのは大きなメリットです。

📝 最後にひとこと:

自己PRは、経験の多さや技術だけでなく、あなたの姿勢や人柄を言葉にする力が問われる部分です。

焦らず、自分の言葉で、自分らしく。

OTゆず

そうやって仕上げた自己PRは、必ず相手の心に届きますよ。

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