
自然豊かな場所で暮らしたい



離島で医療に関わりたい
そんな想いから、離島での転職を検討する作業療法士が増えています。
一方で、医療体制や生活インフラ、キャリアへの影響など、不安も少なくありません。
この記事では、作業療法士が離島で働くことのメリットとデメリットを徹底解説。
さらに、実際にどんな人が向いているのか、求人の探し方やおすすめの支援制度まで紹介します。



都会とは違う「働き方」と「生き方」を実現したい方は、ぜひ参考にしてください。


- OT歴15年以上、急性期OT
- 役職名は、係長
- 転職歴2回
- 回復期→在宅→急性期(現在)
- 2回の転職で年収250万Up
- 面接対策・転職ノウハウを発信
- @yuzu_ot_reha) (
離島で働く作業療法士が増えている?背景と現状


都市部での勤務に限界を感じた作業療法士が、
自然と共に働ける「離島医療」に目を向けるケースが近年増えています。
離島地域で求められるOTの役割とは
離島では、病院数やリハビリ専門職の数が限られており、
1人のOTが多岐にわたる領域を担う必要があります。
- 急性期〜維持期まで幅広いリハ対応
- 小児〜高齢者まで対象が多様
- 訪問リハや通所リハのニーズも高い
そのため、「狭く深く」ではなく、「広く浅く、柔軟に動ける力」が求められます。
また、患者さんと家族だけでなく、
求人が増加している理由と国の支援制度
近年、離島・へき地での医療職確保のために、国や自治体が積極的な支援策を導入しています。
施策・制度名 | 内容 |
---|---|
医療従事者確保支援事業 | 医療職(OT含む)への住宅補助・赴任手当・引越し支援など |
離島振興法/過疎地域自立促進特別措置法 | 離島勤務者に対する自治体による加算や報酬優遇 |
自治体独自の支援制度(例:奄美・佐渡など) | 家賃無料・家族同伴OK・車貸与・研修旅費支給などがあることも |
これらの支援によって、都市部に比べて待遇が良い求人も増えているのが離島転職の特徴です。
離島で働く前に知っておきたいメリット
作業療法士が離島で働くことには、
都会の医療機関では得られない独自の魅力があります。
- 地域密着でやりがいが大きい
- 住宅補助や手当が充実していることも
- 通勤ストレスがなく自然環境で働ける
ここでは、離島転職の「思っていたより良かった!」と感じられるメリットを紹介します。
地域密着でやりがいが大きい
離島では、住民との距離がとても近く、
“医療職”というより“地域の一員”として働くことになります。
- 一人ひとりの生活背景を深く理解したうえで介入できる
- 患者・家族・地域が一体となるリハビリ環境
- 自分の仕事が地域全体の安心感につながる実感
都市部では見えづらい「本当の意味で人と関わる医療」が、離島では日常です。
住宅補助や手当が充実していることも
離島勤務には「人材確保のための手厚い福利厚生」が整っている場合が多く、
生活面でも安心できるケースがあります。
サポート内容例 | 内容 |
---|---|
家賃補助・社宅完備 | 月額1万円以下の自己負担 or 無料のケースも多い |
赴任旅費・引越費用の補助 | 離島までの航空券・引越し業者代など全額支給される例もある |
特別手当・勤務手当の支給 | 都市部に比べ+2〜5万円の特別地域手当がつくことがある |
生活費が抑えられることで、
「手取りの割に実は都市部より貯金できる」と感じる人も多いです。
通勤ストレスがなく自然環境で働ける
離島の生活で最も好評なのが、時間に追われないゆったりとした環境です。
- 満員電車なし、渋滞ゼロの通勤環境
- 勤務前後に海・山・星空でリフレッシュ
- 日々の業務でも「自然の音」がBGMになるような職場も
特にメンタル的な消耗が激しい都市部勤務を経験してきた方にとっては、



「心が整う」「本来のOTの楽しさを思い出した」と言われることがよくあります。
離島で働く前に知っておきたいデメリット
離島転職には魅力がたくさんある一方で、
「実際に暮らしてみて初めてわかる大変さ」も確かに存在します。
- 専門性が偏る/学びの機会が少ない
- プライベートの孤独や買い物の不便さ
- 地元の人との人間関係・文化の壁
ここでは、離島で作業療法士として働く際にあらかじめ理解しておくべきデメリットを紹介します。
専門性が偏る/学びの機会が少ない
離島では「マンパワーの不足」が深刻で、
OT1人が何役も担うことが当たり前になりがちです。
- 急性期・維持期・在宅・小児などすべてを1人で対応
- 1施設にOTが1人だけで相談相手がいない
- 学会・研修会に物理的に参加しづらい(島外移動が必要)
結果として「スキルが伸びにくい」「キャリアアップが難しい」と感じてしまう人もいます。



「専門性よりも汎用性が重視される」といった声も少なくありません。
プライベートの孤独や買い物の不便さ
離島での生活は、自然に囲まれた魅力と同時に、「不便さ」とも向き合う必要があります。
- スーパーやドラッグストアが少なく、物価が高め
- アパート周辺に娯楽がほとんどない
- 友人や家族と気軽に会えない孤独感
特に、ひとり暮らしで島に赴任するケースでは、
孤立感や退屈さを感じやすいのが正直なところです。
地元の人との人間関係・文化の壁
離島は「閉鎖的な地域」とまでは言いませんが、
昔ながらの地域ルールや人付き合いが残っている場所も多いです。
- 地元出身者との距離感が難しい
- 「島時間」のようなゆったりした風土に戸惑う
- プライベートが筒抜けになりやすい小さなコミュニティ
とはいえ、誠実に人と接する姿勢を持てば、
少しずつ信頼関係を築ける環境でもあります。
離島転職に向いている人・向かない人の特徴
離島で働く作業療法士の仕事は、都会のそれとは大きく異なります。
「自然が好き」「人と深く関わりたい」だけでは、現実とのギャップに苦しむケースも少なくありません。
- 自立心が強く、柔軟な人が向いている
- スキルを広く浅く活かしたい人に向く
- 逆に向かないタイプとは?
ここでは、「離島勤務が向いている人・向かない人」の特徴を明確に整理します。
自立心が強く、柔軟な人が向いている
離島勤務は「1人職場」や「多職種連携」が多く、自主的に動ける人が求められます。
- 自分で考えて臨機応変に対応できる
- 1人でも業務を回せるタイプ
- 調べる・学ぶ習慣がある人
「誰かが教えてくれるのを待つ」のではなく、
能動的に学び、関係を築ける人にこそ向いています。
スキルを広く浅く活かしたい人に向く
離島では、特定の領域に特化するのではなく、
幅広く対応できる“ジェネラリスト型OT”が重宝されます。
- 小児から高齢者まで幅広く対応できる
- 生活期や訪問分野に関心がある
- チーム医療や地域支援にも関わりたい
専門職としてのスキルだけでなく、



地域支援や生活支援に興味がある方には理想的な環境といえます。
逆に向かないタイプとは?
一方で、以下のようなタイプの方は、
離島勤務とのミスマッチを感じやすい傾向があります。
向かない傾向 | 理由 |
---|---|
専門性を深めたい人 | 離島では特定分野の症例が限られ、専門性が磨きにくい場合がある |
都会の利便性が手放せない人 | 買い物・交通・娯楽など、生活インフラに不便を感じる可能性が高い |
受け身なタイプ | 指導者や同僚が少ない環境では、サポートを待つ姿勢だと取り残されがちになる |
プライバシーを重視する人 | 地域密着=距離が近く、生活の情報が周囲に筒抜けになるケースもある |
もちろん、これらは「絶対に無理」という話ではありませんが、
事前にギャップを理解しておくことで後悔を防げます。
離島求人の探し方とおすすめ転職サービス
離島で働いてみたいと考えても、
どこにどんな求人があるのか分からない…という方は多いはずです。
都市部と違って情報が見つけにくいため、求人探しの手段を知っておくことが重要です。
- 離島求人はどうやって見つける?
- 自治体支援・離島応援制度をチェック
- 離島に強い転職エージェント活用法
ここでは、離島求人の探し方と、役立つ支援制度、転職サイト活用法を紹介します。
離島求人はどうやって見つける?
離島の作業療法士求人は、以下のような方法で見つけられます。
探し方 | 特徴 |
---|---|
転職エージェント | 離島やへき地求人の情報があり、条件交渉や移住相談もサポート |
自治体の公式サイト | 医療職募集ページで公募されていることがある(例:沖縄・五島・奄美など) |
病院・施設の採用ページ | 離島にある病院・施設が公式サイトで求人を掲載している場合も |
ハローワーク | 地域密着型の求人情報が手に入るが、詳細条件はやや見づらい |
特に「転職エージェント+自治体サイト」の組み合わせは、
最新情報と制度面を両方押さえるのに最適です。
自治体支援・離島応援制度をチェック
離島勤務には、自治体ごとに手厚いサポートが用意されているケースがあります。
※以下は一例です。
自治体・エリア | 支援内容例 |
---|---|
奄美群島 | 家賃補助(全額)・引越費用支援・赴任手当あり |
五島列島 | 契約社員でも退職金制度あり・研修旅費補助 |
小笠原村 | 医療職には特別加算手当・1年間の継続勤務で特別支援金支給 |
※詳細は各自治体の「医療職員募集」ページなどで要確認です。
離島に強い転職エージェント活用法
「どうしても不安」「条件交渉やサポート体制を重視したい」という方には、
以下の転職エージェントが特におすすめです。
エージェント名 | 離島求人への対応特徴 |
---|---|
PTOT人材バンク | 地方・離島求人に強く、移住支援のある施設も多数紹介可能 |
PTOTSTワーカー | 希望条件を細かくヒアリングしてくれ、非公開求人も豊富 |
レバウェルリハビリ | LINE相談やオンライン面談対応あり/地方勤務に理解ある担当者が多い |
これらのサービスを使うことで、



求人紹介だけでなく、現地の生活や働き方に関するアドバイスも受けられます。


まとめ|離島で働く作業療法士は「生き方の選択肢」


現地に暮らし、地域の人々と深く関わりながらリハビリを提供する経験は、
「作業療法士としての原点」や「本当のやりがい」を再発見するきっかけにもなります。
迷っているなら、まずは情報収集からでも構いません。
転職サイトに登録すれば、
非公開求人の紹介や移住に関する相談も受けられるため、一人で抱えずプロに頼るのも賢い選択肢です。



離島という選択肢が、あなたのキャリアと暮らしをより豊かなものにしてくれることを願っています。

